勝ち負け

最近、うちのもうすぐ4歳になる子供にトランプを教えていたのですが、考えさせられることがありました。それは「勝つ」ことと「負ける」ことを教えなければゲームにならないと言うことでした。その時は結局、勝ち負けはうまく教えることが出来ず、ババ抜きだったのですが、逆にババが残って喜んでいました。そうなんです、実際のところ人間の普段の生活で勝つとか負けるって、そういうのはよくよく考えると意味のないことなんです。人生は究極的には勝つも負けるもないのに、私たちは子供に意図的に勝つことと負けることを教え込み、勝つと気分が良く幸せになり、負けると気分が悪く不幸になる、という考えを本当に一方的に教え込んでいるのではないかとつくづく疑問に感じました。大人は人生を勝ち負けで受け取って、そして多くの場合不幸と感じるようになる。子供には本来勝ち負けはなくて、たいていの場合は幸せと感じる。大人は子供にわざわざ不幸と感じる様に物事を教えている。もちろん、たとえばおもちゃの奪い合いとかそういう勝ち負けはあると思います。でも、遊びたいと思ったおもちゃで遊ばなくてもたいていは子供は他のことを見つけて幸せになります。でも、大人はそこで自分は負けたと感じて不幸に感じます。負けとか不幸とかいう意識はやはり意図的に作られているものだと思います。

 

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