先進国って・・・

最近、カウンセリングの勉強でいろいろと本を読んでいます。主にアメリカのカウンセリングの本ですが、読んでいると何か一つしっくりと来ないことがあります。多くのケーススタディはどれもかなり裕福と言えるクライアントさん達の話です。そもそもケースに出てくる例は10回以上のセッションを持った場合が多いです。それにまた少なくないクライアントさんは、主治医や別のタイプのカウンセラーにも行っていることが多いです。

アメリカって、先進国って言って、そう先進国なんですが、要するに全世界の鉱物資源や食料を集めて消費して、二酸化炭素も一杯放出して、中流と呼ばれる程度でも、大きな一軒家があって、車が複数台あって、ガソリンも電気もガンガン使う、医者にも行く、弁護士も使う、カウンセリングにも行くって感じです。これだけの物質的な豊かさがあるにもかかわらず、何でそんなに精神的に悩まないといけないのと言うか、なんでそんな病的な精神状態になってしまうのと言うか?それは精神だけの問題ではなく、肥満による心臓・血管疾患とかすごく多いです。その一方、医療のレベルは世界一だとか、カウンセリングのレベルも世界一だとは思いますが、それって結局世界一病的だとも言えるわけですよね。こういう議論をすると、私もある部分正しいと思いますが、アメリカは精神的な抑圧が少ないから悩みとかがストレートに出てきてカウンセリングがどうしても必要なんだという見方もありますが、現実はとてもじゃないけれどそれで説明がつく部分は本当に一部分だと思います。あれだけ地球資源を消費して、多くの"富"を蓄えている国の人たちが、どうしてこうまでも病的にならないといけないのか、彼らの持っている多くの心身の病気はいわゆる途上国では非常に少ない種類のものです。先進国っていったい何なんでしょうかね。本当に考えさせられます。実は日本だってそう違いはないわけです。これだけ物質的に豊かになったのに、それだけの分幸せになっているかというとそうでない気がすごくします。

たぶん物質的先進国と精神的先進国という風に分けて考えた方が良いのだとは思いますが、人間がこれまで物質的な先進性に多くの犠牲を払ってきて争いあってきたのを考えると理解できない部分があります。

まあ、自分がアロマセラピーでもそうですが、カウンセリングでもそうですけど、ある程度物質的に豊かでないと受けられないような事をやっているのも自己矛盾といえば自己矛盾の気がしますね。

 

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